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会計検査院のレポート

 ニュースに絡んで会計検査院のレポートを紹介する。

保険契約を締結すると担当職員が手当をもらえる仕組み

 毎日サイトが7月9日に掲出した「保険料二重払2万件超 かんぽ生命 解約遅らせた疑い 金融庁処分検討」は、かんぽ生命保険が、顧客が保険を乗り換える際に、新旧の保険料を6カ月以上二重払いさせた事例が約2万2000件あったことを9日に明らかにしたと報じる。社内規定で、顧客が新規契約後6カ月以上経過して旧契約を解約した場合、販売した郵便局員の手当が増額されるため、意図的に解約を遅らせた疑いがあるとのこと。かんぽ生命が6月に発表した、顧客に不利益が生じた乗り換え契約2万3900件とは別で、不適切な契約が拡大していると記事は伝える。金融庁も、顧客本位でない不適切な販売が行われたとみて、業務改善命令などの処分を検討しているとの由。

 会計検査院は昭和50年7月に、簡易生命保険の契約締結及び貯蓄奨励手当の支給について処置を要求しており、その内容を同年12月に作成した昭和49年度決算検査報告に記載している。これは、「昭和49年度中に締結した簡易生命保険契約約22万7千件のうち4万3千余件について検査したところ、簡易生命保険法(昭和24年法律第68号)において本保険の被保険者1人当たりの保険金額の最高制限額(以下「制限額」という。)を定めているのに、これを超えて契約していたものが1,962件(保険金額のうち制限額を超過している額の合計額47億6834万円)見受けられた」こと、そして、「本保険の募集をした当務者に対して保険料及び保険金額に応じて貯蓄奨励手当を支給しているが、このうちには上記の制限額を超過している47億6834万円にかかわるものが含まれている」ことを指摘したものである。
  1. 2019/07/19(金) 15:45:46|
  2. 内部統制
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(独法)水資源機構が保有する土地の売却

 京都新聞サイトが7月31日に掲出した「琵琶烏丸半島の未利用地売却へ 水資源機構」は、水資源機構が保有する烏丸半島(滋賀県草津市)中央部の未利用地約9ヘクタールについて、同機構が年度内に一般競争入札で売却処分を目指す方針を固め、先月、県と市に売却意向を伝えたと報じる。この土地は、民間活用に向けて約30年間にわたり滋賀県や市を交えた3者で協議を続けてきたが、具体化に至らなかったとのこと。売却予定地の周辺は、県や市が土地を無償で借りて整備した県立琵琶湖博物館や市立水生植物公園があり、民間事業者に有償で貸し付けることによる地域の活性化が期待されており、県や市などは平成元年に財団法人びわ湖レイクフロントセンターを設立し、県の琵琶湖リゾートネックレス構想に基づきホテルやレジャー施設などの誘致を目指したが、リゾート開発は相次いで頓挫し20年に財団は解散し、その後も3者で土地利用を検討してきたものの、有効な計画は浮上しなかったとのこと。24年には会計検査院が、機構の目的から外れた土地利用となっているとして「保有する必要がない」と指摘し、機構に売却などを検討するよう求めていたと記事は伝える。この「求めていた」のは、24年10月に会計検査院が会計検査院法第36条の規定に基づいて改善の処置を要求した「水資源開発施設等の保有及び管理について」であろう。この処置要求は、同年11月に作成された平成23年度決算検査報告に「水資源開発施設等について、保有の必要性について検証を実施し、不要と認められるものについては売却等の検討及び協議を行ったり、公道と兼用の管理用道路に係る管理費用について、道路管理者との間の標準的な負担方法等に係る協議方針を定め、応分の負担を求められるよう道路管理者と協定の見直しの協議を行ったりなどするよう改善の処置を要求したもの」として全文が掲載されている。


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  1. 2018/08/04(土) 15:42:04|
  2. 公物管理
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日本銀行へ財務健全性確保の努力を求めている

 6月7日に日経サイトが掲出した「膨らむ日銀 債務超過の足音、描けぬ出口戦略」〔後藤達也、浜美佐〕は、日本経済研究センターが3月、「日銀の自己資本は底をつき、債務超過に陥る」と金融緩和の出口で待ち受ける未来に警鐘を鳴らしたと報じる。2022年度に2%上昇の物価目標を達成した場合、24年度からの7年間の損失は計19兆円となり、自己資本(8兆円)が吹き飛ぶという。記事は、日銀が過小資本となれば、信用が揺らぎ、政府の支援が必要になると、金融政策の独立性が脅かされ、通貨の信認を失うおそれもあるとして、「会計検査院は「財務の健全性の確保に努めることが重要だ」と日銀に対し、さらなる利益の積み立てなど対応を求める」と伝えている。

 おそらく、会計検査院が求めていると記事が紹介しているのは、昨29年11月の「平成28年度決算検査報告」に掲載された「量的・質的金融緩和等の日本銀行の財務への影響について」というレポートのことだろう。このレポートには、「日本銀行においては、金融調節等を通じて取得した金融資産について、保有 長期国債の利回りが低下してきているなどの状況も踏まえて適切に各引当金を積み立て、ま た、特に必要があると認めるときは、当期剰余金の 5 %に相当する額を超える金額を法定準 備金に積み立てるなど財務の健全性の確保に努めることが重要である。」としている下りがある。



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  1. 2018/06/10(日) 20:29:04|
  2. 財務管理
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都道府県林業公社の経営状況

 朝日新聞サイトが5月6日に掲出した「「資産2407億円」実際は99億円 廃止11林業公社」〔赤井陽介〕は、借金で木を育て、売った収益で返済するという青写真で事業を続けてきた都道府県の外郭団体「林業公社」の廃止が近年相次いでおり、これまで公社を抱えていた39都道府県に朝日新聞がアンケートしたところ、14府県が公社を廃止しており、このうち森林資産の実際の価値を回答した11県についてみると計2200億円の債務に対し、時価評価額は100億円弱だったと報じる。差額の多くは税金での穴埋めになるとも。
 林業公社の経営については、会計検査院が平成17年度決算検査報告で「農林漁業金融公庫における林業公社の分収林事業に対する貸付け等の状況について」と題するレポートを報告している。 [都道府県林業公社の経営状況]の続きを読む
  1. 2018/05/06(日) 21:43:49|
  2. 資産管理
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民業圧迫の検査

 日経サイトが2月28日に掲出した「政府系金融の「民業圧迫」、異例の調査 会計検査院」は、会計検査院が政府系金融機関による「民業圧迫」の調査に乗り出したと報じる。全国500超の銀行など民間金融機関から情報を集め、実態を解明するもので、政府系の貸出金利を抑える「利子補給」に投入されている年400億円超の財政資金が適正なのかどうかを判断すると記事は伝える。
 検査院が政府系金融の「民業圧迫」について調査するのは異例と記事は評し、検査院がこれまで民業圧迫について報告した例はないと断言しているが、例が無いことは無い。平成10年4月に衆議院からの検査要請を受けて同年9月に報告した「公的宿泊施設の運営に関する会計検査の結果について」は、民間同種施設の充実などを背景として、昭和58年の臨時行政調査会の答申や閣議決定において新設の抑制方針が示されていた公的宿泊施設について、「施設の設置状況」、「施設の運営状況」及び「運営のあり方についての調査検討」を調査して報告したものであり、検査要請の意図を想像するに、民業圧迫について調査したものと言える。
  1. 2018/03/01(木) 00:38:01|
  2. 財政援助
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森友学園に対する国有地売却

 朝日新聞デジタルサイトは1月17日に「財務局、森友問題を審議会に報告 会長「非常に特殊」」を掲出。記事は、学校法人森友学園(大阪市)への国有地売却問題への対応をめぐり、財務省近畿財務局で17日、外部有識者らによる国有財産近畿地方審議会が開かれ、財務局は国有地を買い戻した経緯などを報告し、会長が「今後は(財産処分を)より慎重に進める」と話したと報じる。審議会は非公開で行われ、財務局は、会計検査院が約8億2千万円の値引きの根拠を「不十分」と指摘し、記録廃棄についても疑問視する報告をまとめたことを受け、国有地の管理・処分手続きの見直しを始めたと説明し、委員から検査院の鑑定方法について質問が1件あったとのこと。また、学園が小学校開設を断念したため国有地を買い戻したことや、学園の再生計画案への対応を説明したとの由。会長は会合後、「非常に特殊な事案。将来も起こるとは想定しにくい」と指摘し、「銀行が小学校の事業性を認めて融資したので(国有地契約を)認めたが、学園の説明が事実と違うことは見抜けなかった」と述べたと記事は伝える。

 記事が取り上げた会計検査院の指摘とは、参議院予算委員会の要請を受けて会計検査を行い、29年11月22日に参議院へ報告した「学校法人森友学園に対する国有地の売却等に関する会計検査の結果について」(要旨(PDF形式:306KB)、本文(PDF形式:3,047KB))のレポート。 [森友学園に対する国有地売却]の続きを読む
  1. 2018/01/18(木) 12:20:44|
  2. 資産管理
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地籍調査の進捗がはかばかしくない

 奈良新聞社サイトが9月1日に掲出している「地籍調査わずか12% - 財政難、人手不足/県内市町村」という記事によると、土地を一筆ごとに測量して面積や境界を明確にする地籍調査が全国的に進んでおらず、国土交通省が今年3月末時点でまとめた全国平均の進捗率は50%だが、奈良県の39市町村平均はこれを大きく下回る12%で、所有者の立ち会いが必要なため時間がかかる上、実施する市町村の人員不足などもあり、「県内の市町村も財政面で厳しく、人手の確保に苦しんでいる。今は各市町村にお願いするしかない」(県地域農政課)のが実情と記事は伝えるが、農政担当が所管していることにも問題がありそうだ。

 会計検査院は15年11月の平成14年度決算検査報告に「第3章 個別の検査結果」「第3節 特に掲記を要すると認めた事項」として「第2 地籍調査事業の実施について」を記載している。その「3 本院の所見」は次のように述べている。

 国土交通省においては、地籍調査事業について、従来より事業主体である市町村等や関係機関である農林水産省、都道府県等に対して、地籍調査の推進について協力要請の通知を発するなどして国土調査の実施体制及び管理体制の強化に努めてきたところである。
 しかし、未着手市町村においては、地籍調査事業に未着手の理由として認識不足や都市部での問題を挙げているものが多いことから計画どおり事業の進ちょくを図る上では少なからず困難が予想されるところである。また、19条5項指定の申請についても、土地区画整理事業、土地改良事業及び民間開発事業等の事業主体の判断によるところが大きいものである。
 このため、事業の進ちょくは十分なものとなっておらず、特に都市部において進ちょくが立ち遅れている状況にあり、また、19条5項指定の制度も十分に活用されていない状況にある。
 このような状況で事業が推移すると、国土の開発及び保全並びに利用の高度化に資するとともに地籍の明確化を図るという事業の目的を計画に基づき達成するにはなお相当の期間を要することが予想される。
 したがって、国土交通省においては、次のような方策を執るなどして、地籍調査事業の推進を図る要があると認められる。
ア 地籍調査の目的及びその重要性について研修会等を通じて未着手市町村等の意識向上に努めるとともに、関係省庁との連携を強め、他の事業の成果を活用するなどして地籍調査の一層の推進が図られるよう努めること
イ 都道府県計画が策定された場合には、事業主体である市町村が計画に従って事業を推進するよう、都道府県に対しなお一層働きかけること
ウ 一筆地調査について、必要に応じ外部の専門家を活用した調査を積極的に推し進めるなどして調査の促進に一層努めるよう、都道府県に対し働きかけること
エ 都道府県において地籍調査担当部局が土地区画整理事業担当部局及び土地改良事業担当部局など関係部局との連携を引き続き図るなどして、民間開発事業を含めた19条5項指定の一層の促進に努めるよう働きかけること




  1. 2013/12/18(水) 23:22:46|
  2. 財政援助
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千葉ニュータウン未利用地

 毎日jpが6月16日に掲出していた「千葉ニュータウン:「奇跡の原っぱ」消滅危機 キツネ/トンボ…絶滅危惧27種 40年ぶり宅地造成で」〔井上英介〕という記事は、千葉県印西市の千葉ニュータウン開発予定地内の草地に貴重な昆虫やホンドギツネなど絶滅の恐れがある動植物が多数生息し、現状を保存すべきだとの声が上がっていると説いている。記事によると、里山を崩す1970年代の大規模な造成で生まれた平たんな土地が草原化し、本格的な宅地造成もなく約40年間放置されて、いつしか希少種の聖域となり、「奇跡の原っぱ」と呼ばれるが、昨年末、宅地造成が急に動きだし、消滅の瀬戸際にあるという。原っぱは、UR(都市再生機構)と県による同ニュータウン事業で最後に残った開発予定地約140ヘクタールの一角を占め、面積は東京ドーム11個分の約50ヘクタールで、北総線印西牧の原駅の北に広がっており、開発初期に山を崩し湿地を埋めて平らにしたとのこと。不況や人口減で宅地需要が見込めず、原っぱは本格造成を免れてきたが、昨年11月、URは原っぱの南側の樹林を大量伐採し、宅地造成を開始したという。政府がほぼ全額出資するURは造成開始の直前に会計検査院の調査を受け、大量の未利用地を抱える状況を改善するよう求められていたと記事は説いている。

 おそらくは、昨24年に会計検査院が意見を表示して24年11月の決算検査報告に「ニュータウン整備事業について、長期未処分地の需要を喚起するための方策を検討したり、土地の時価を算定する際の精度の向上に向けた取組を行ったりするなどして、事業完了に向けた取組が計画的かつ的確に行われるよう意見を表示したもの」と題して載せたものの、フォローアップに入ったものと思われる。その結果は11月の24年度決算検査報告に「ニュータウン整備事業の実施状況について」として載せている。
  1. 2013/12/18(水) 23:17:38|
  2. 資産管理
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諫早湾干拓事業のレポート

 東京新聞サイトは2月4日に「長崎県側開門に難色 諫早調査農相は協力要請」を掲出し、林芳正農相が3日、国営諫早湾干拓事業で12月から予定している開門調査をめぐり、調査実施に反対している中村法道長崎県知事と同県諫早市で会談し、調査への協力を要請したが、中村知事や干拓地の農業者は難色を示し、折り合わなかったと報じる。林氏は「5年間の開門を命じる福岡高裁判決は確定しており従わなければならない」と、開門調査に伴う農漁業被害を抑えるための事前工事を始められるよう理解を求めたが、中村知事は「開門で地元に影響があってはならない」と反対姿勢を崩さなかったとか。会談には、地元の諫早、雲仙両市長や干拓地の農業者も参加し、農業者からは「開門によって海水が干拓地沿いの調整池に流入し、干拓農地で塩害が発生する」といった反対意見が続いたとのこと。干拓地の土地改良区の山開博俊理事長も「開門対策工事は根本的な見直しが必要で、万全の対策ができないなら開門すべきではない」と訴えたとか。会談後、林氏は記者団に「たくさんの意見をもらった。今後整理して対応を考える」と語ったと記事は伝える。

 会計検査院は平成14年度決算検査報告に「国営諫早湾干拓事業の実施について」と題したレポートを記載している。
  1. 2013/02/10(日) 17:34:10|
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諫早湾干拓事業のリポート

 読売オンライン九州ページが11月20日に掲出している「諫早干拓、6営農者が農地契約更新せず」との記事は、国営諫早湾干拓事業(長崎県)で整備された農地を所有する長崎県農業振興公社が19日、農地のリース契約を結んでいる41の法人・個人のうち6営農者が、来年度以降の契約更新を申請しなかったと発表したと報じている。農地計約666ヘクタールのうち、約105ヘクタールが空き地になるため、公社は来年1月以降、新たな営農者を募集するという。公社によると、リース契約は5年ごとに更新され、現在の契約は来年3月末に切れるため、公社は10月23日~今月16日、来年4月以降の更新申請を受け付けていたが、リース料を滞納していた法人1社と個人営農の1人は申請せず、計43ヘクタール分の約650万円が未払いのため、公社は引き続き支払いを求めることとし、他に個人営農の4人が病気や営農方針の変更などを理由に更新しなかったとのこと。国が来年12月に予定している潮受け堤防排水門の開門を理由に申請しなかったケースはないとか。

 会計検査院は平成15年の報告書に「国営諫早湾干拓事業の実施について」というリポートを載せている。
  1. 2012/12/09(日) 14:08:36|
  2. 資産管理
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